すぐにできる結露対策&光熱費節約

今住んでいる家でも、結露を防止し光熱費を節約する工夫ができます。
まずは暖房器具と換気を見直してみましょう!

結露を防止する暖房の使い方

■ ガス・灯油の暖房器具から大量の水蒸気が!

結露の大きな原因は、ガス・灯油のストーブやファンヒーターで(※1)、燃焼中に大量の水蒸気を発生しています。

その量は、6~8畳用の器具で、1時間にコップ2杯分(約400cc)。5時間使用すると、2リットルもの水蒸気が放出され、窓等で冷やされて結露します。

※1 屋外への煙突が付いていないもの

■ 水蒸気を発生せず、光熱費を節約できる暖房は「エアコン」

エアコンは水蒸気を発生しないうえ、光熱費がお得な暖房器具です(※2)。

※2 気温0℃以下になるとエアコンは効率が低下します。

暖房機器別CO2発生量と暖房代

暖房機器別CO2発生量と暖房代
※8畳間、外気温0℃時、木造住宅における暖房負荷による計算。電力CO2排出係数は0.5kg-CO2/kWh、電気代単価は27円/kWh、エアコンのエネルギー消費効率(COP)は3.5とする。(ひのでやエコライフ研究所・京都府地球温暖化防止活動推進センター作成)

「エアコンは暖まらない」という声もありますが、それは暖かい空気が天井付近にたまって、足元が冷えるから。

冬でも扇風機を出して、天井に向けて首振り機能を使うと、上下の温度差が小さくなります(扇風機の消費電力・電気代は、エアコンの10分の1以下)。

なお、断熱・気密性能のよい家は、天井付近と床の温度差も小さくなります。

なるほどね

換気の意味と24時間換気システム

■ 換気とは?

換気とは、室内の汚れた空気を外の新鮮な空気と入れかえること。調理・暖房器具・人の呼吸等から発生した水蒸気や二酸化炭素、臭いやウイルス等を排出することが目的です。

気密性が高い住宅でも、24時間換気システムによって自動換気されますので、換気が不足することも、息苦しいこともありません。また、窓を開ければ風が通ることは、普通の家と同じです。

■ 平成15年に「24時間換気システム」の設置が義務化

従来、換気は窓を開けて行っていました。しかし平成15年の建築基準法改正で、シックハウス対策のため、居室を有する全ての建築物に24時間換気システムの設置が義務付けられました(※3)。

24時間換気システムの例

※家によって設置位置等は異なります。

24時間換気システム
▲家全体を機械で自動的に計画換気。計画的に、吸気口から空気を取り入れて、排気口から排出するためには、家の隙間が大きい(=気密性が低い)とうまくいきません。

住宅の場合、1時間に室内の空気の半分以上を入れ替えることが基準になっています。24時間換気は、窓を閉めていても室内の水蒸気を排出することができるので、結露防止にも効果があります。

※3 浴室の換気扇と共有している場合もあります。

■ 24時間換気システムの点検・掃除を

まず、壁面の外気の取り入れ口(換気口)を家具等でふさいでいないか、チェックしてみてください。

24時間換気システムの換気口
▲24時間換気システムの換気口(屋外)

そして、きれいな空気環境の家を保つためには、換気口のフィルターや天井等にある換気ユニットを、定期的に掃除する必要があります。

24時間換気システムの適切な掃除方法は、家の引き渡し時に受け取った取扱説明書を確認しましょう。または、工務店やハウスメーカーに質問・相談してみましょう。

掃除していない24時間換気システム
▲10年間掃除していない換気ユニット。ほこりがびっしり・・・

>>次は「8. 省エネ住宅で地球温暖化防止」


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